VOL.2

エネルギーや環境への興味が、
今の研究に。

Profile

在学生
詹 景翔さん

環境資源工学科
大学4年生

エネルギーや環境への興味が、
今の研究に。

大学選びや学科選びの時期に、ちょうど気候変動や資源の枯渇化、環境問題、再生可能エネルギー等が注目されていました。理系に進学したいというのは決まっていましたが、ロボットや宇宙分野よりも、エネルギー等生活に関わる分野の方が興味があったので、この学科で学びたいと思い、一般の入試で入学しました。

環境資源工学科ではカリキュラム上、様々な分野を学びます。例えば、物理学科だと、物理化学や生命科学等を学ばない大学が多いですが、環境資源工学科は、生命科学や熱化学、物理からプログラミングまで色々と学ぶ授業があります。今私は、プログラミングに興味が湧いて、AIや機械学習と言われる分野を学んでいます。プログラミングに興味が出てきたのも、環境資源工学科の幅広いカリキュラムがあったお陰だと思っています。

最先端の研究での学び

授業の課題で、プログラミングが出されたとき、パソコンでコードを作って、実行して、エラーが出て、それを修正するという繰り返しが、数学のパズルみたいで楽しかったという覚えがあります。そこから、そのプログラミングを独学で習得していくうちに、色々なことができることが分かりました。普段使っているパソコンやスマートフォンの内部も自分で設定ができ、カスタマイズできるようになって、面白いなと感じ始めました。ただ、その理論やつくり方が分かっても、実用性がないと何の意味もないということが分かってきたので、現在では、環境や資源に関わるものに実用できる勉強を行っています。

私は古井研にて、資源枯渇が注目されているなかで、新しい井戸を掘削するよりも既存の井戸からより生産量を上げることを課題として研究を進めています。生産量を上げるために様々な添加物を井戸に加えるのですが、従来の添加物の開発では、実験条件を少しずつ変えて行うため膨大な時間がかかります。それを機械学習でもっと簡単に行う方法を学んでいます。古井先生の授業では、質問を日本語でもよいのですが、講義が全て英語になり始めています。もともと自分のバックグラウンドが台湾出身ということもあり、少々中国語や英語を喋れるので、就職先や次のステージではこのアドバンテージを活かせればと思っています。

やりたいことをやれる。
自分次第で実現できる早稲田の環境

高校と大学では、システムが随分変わるので、自分で計画を立てて行動する能力が必要だと思います。早稲田大学では、講義以外にもたくさんの課外プログラムが用意されていて、ワークショップやセミナーが無料で提供されています。それらのプログラムに積極的に参加すれば、様々な発見があり、人脈も広がります。また、他学科や文系学科の人と話すと異なる観点からの意見も聞けますし、すごく面白いです。

サークル活動では、国際交流サークルと環境ボランティアサークルに入っていました。早稲田大学は、自由な校風でやりたいことをやれる環境があると思います。例えば、環境ボランティアサークルで身近なところではゴミ拾いがあり、捨てられている廃材から商品開発をしようという活動もありました。また、環境教育に関わる企画もあり、小学校へ赴いて子供たちに環境についての授業をする活動もあります。早稲田祭では、ごみ分別指導をして、プラごみや燃えるゴミなどの指導をすることでポイ捨てがなくなることに繋がります。

オリンピック関連の環境活動も行っていました。廃油からキャンドルを作って、聖火リレーに合わせたキャンドルナイトで環境イベントを開催したこともありました。環境資源工学科の人達は、環境意識が高くて、既存のボランティア活動だけでなく、新しい活動をつくりたいという人も多いです。1年生で海洋プラスチック問題に興味がある人がいて、自分で新たに企画を作って、海洋プラスチックに関する清掃活動や情報の周知などを行っていた人もいました。

試行錯誤しながら結論を導く。
海外でも活躍できるように。

今後は、大学院に進学したいと思っています。研究室では、添加物を入れることで、生産量を上げようという研究もあれば、化学的な処理によって生産量を上げる方法もあります。また、CO₂を地下に埋めることでCO₂排出量を抑えるという研究もあります。このような研究が実用化されれば、エネルギー産業にインパクトを与えられると思います。

私は海外の大学院にも興味がありますし、エネルギー分野だけでなくITの分野にも興味があります。環境資源工学科で学び、自分で計画立てて行動し、トライアンドエラーを繰り返すことは、どんな分野に行っても生かせると能力だと思います。

自分に合う環境、
自分が輝ける場所に。

環境と資源は両極端にあるものではないということです。高校生は、いわゆる地球温暖化、CO₂の排出量の削減、持続可能な社会を目指す、再生可能エネルギーなどについては、漠然とは学んでいると思います。それらを実際にきちんと学ぶのがこの学科で、そして、学んで理解するだけでなく、社会に実装できるようにしていくということが、この学科の特徴だと思います。

資源開発の効率化は、私たちの生活にとってとても大切なことですし、それについて学ぶことが、環境を考えることにもつながります。国や政府が出す指針は根本的な解決策にならないため、どう実装するかということが確立されないと意味がありません。

それを解決する手法を研究する、提供するのがこの学科です。昨今トレンドになりつつある環境を学び、その環境についての解決策を出し、さらに資源についても学べるということが魅力です。
学科には幅広いカリキュラムがあるので、きっと自分に合った、自分が興味を持つようなその分野を探し当てられると思います。